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結論
クロマグロキャスティング用のスイベルは、ソウルズ BBパワーマックススイベル 7号(616LB/280kg) を使っています。
選んだ理由は強度ではありません。同強度帯のNTパワースイベルもあります。ソウルズに落ち着いたのは、溶接リング径を保ったまま全体シルエットが小さい という設計です。
自宅でリーダーをスリーブ圧着し、スプリットリング・ルアーまで結んだ仕掛けが、そのままロッドガイドを通る。夜明け前の暗い船上で結び直すリスクを構造的に減らせる、というのが最大の理由です。
なぜスイベルを「リング径」で選んだのか
クロマグロキャスティング用のスイベルを探すとき、最初に見るのは強度表です。PE15号タックルで使うなら、リーダーの直線強度300〜380lbを上回る金具を選ぶ。ここまでは誰でもやります。
ただ、強度を満たすスイベルは複数あります。NTパワースイベルなら#1/0で212kg、L番なら720kg。ソウルズBBパワーマックス7号は280kg(616LB)。どれもクロマグロ用途の強度帯には入っています。
その先で何で選ぶか。私の答えは「自宅で組んだ仕掛けが、そのままロッドガイドを通るサイズか」でした。
クロマグロキャスティングは早朝出船で、港を出るのは夜明け前です。デッキは暗く、船は揺れ、寒い時期は手がかじかんでいます。この状態でスリーブ圧着やノットを組み直すのは、自宅の机の上でやる作業とは別物です。ノットの締め込みが甘くなる、スリーブの圧着位置がずれる、プライヤーを海に落とす。どれも実際に起きます。
仕掛けは前日のうちに自宅で組み、当日はそのままロッドにセットして投げ始める。これができれば現場での結束ミスはゼロになります。そのために必要な条件が、「リーダー〜スイベル〜スプリットリング〜ルアー」の一式がロッドのトップガイドを通ることです。
通らなければ、結局現場で結ばないといけない。通れば、家で完結します。
ソウルズBBパワーマックスは、ここを設計の中心に置いた製品です。
ソウルズ BBパワーマックススイベル 7号のスペック
| 号数 | 強度 (LB) | 強度 (kg) | 入数 | 想定対象 |
|---|---|---|---|---|
| 4号 | 233LB | 106kg | 2個入 | キハダ・ヒラマサ |
| 5号 | 277LB | 126kg | 2個入 | キハダ大型 |
| 6号 | 412LB | 187kg | 2個入 | クロマグロ中型 |
| 7号 | 616LB | 280kg | 2個入 | クロマグロ大型 |
PE15号タックルでクロマグロを狙うときの強度バランスは、リーダー(SMPナイロン320LB)→ スプリットリング(ヴァンフック OR-H #8、二重部360LB)→ スイベル(7号、616LB)。スイベルが結節部の中で一番強く、先に飛ぶのはフックかリングという順序です。スイベルが結節の最弱になるとリーダーが回ってヨレが蓄積するので、スイベル側を強く取るのは自然な並びです。
「BB」はボールベアリングを指しています。高負荷下でも回転が止まらない構造で、ベアリング非搭載のローリングスイベルとの差は30kgドラグをかけたときに出ます。回らなければリーダーがヨレ、ノット部分に偏った負荷がかかり、最終的に弱い場所から切れます。
公式ブログ(SOULS Cafe)に、7号追加発売時のコメントが残っています。
「従来の物より溶接リング径を太くし、リーダーの締り切れやリング破断強度も大幅にアップしているのにも関わらず、全体的なシルエットを小さくしターゲットからの違和感を最小限に抑えた」 (出典:SOULS Cafe 2018-10-15)
リング径を太く=強度を上げる、シルエットを小さく=水抵抗・違和感・ガイド通過性。普通は両立しないところを、内寸最小化で吸収しているという作りです。
表面処理(黒メッキか無メッキか)、素材詳細(SUS316か否か)、ボールベアリングの球数は公式・販売店ともに明記がありません。塩噛み・回転劣化・サビの話は所持してまだ長くないので、1シーズン使った時点で加筆します。
NTパワースイベルではなくソウルズを選んだ理由
クロマグロ用の候補としてもう一つ実際に検討したのが、NTパワースイベルです。
| 項目 | ソウルズ BBパワーマックス 7号 | NTパワースイベル #1/0 |
|---|---|---|
| 強度 | 280kg(616LB) | 212kg |
| 全長 | 公式数値未公開 | 24.5mm |
| 回転機構 | ボールベアリング | 高負荷下でも超高速回転(メーカー記載) |
| 入数 | 2個 | 10個/バリュー50個 |
| 監修 | 佐藤偉知郎氏 完全監修 | 特定アングラー監修の記載なし |
NTパワースイベルは業界の定番で、これを選んでもクロマグロは獲れるはずです。それでもソウルズに振ったのは、設計の狙いが違うからです。
NTは「ローリングスイベル比約2倍の強度」というカタログ表現どおり、強度と汎用性で勝負しています。GT・マグロ・ヒラマサ・ジギングまで幅広い用途で使われる設計です。ソウルズは「マグロキャスティングだけ」を念頭に置いた設計で、佐藤偉知郎氏自身がマグロアングラーで、彼が現場で必要としたものが製品になっています。汎用性は捨てて、マグロキャスティングの一場面に振り切っています。
なお、検討時に「オーナー ハイパーワイヤー」も候補として挙げていましたが、調べ直したらこれはスプリットリングの製品名で、スイベルではありませんでした。オーナーで該当する高強度スイベルは「クレンスイベル」シリーズになりますが、ベアリング非搭載のローリング機構で、30kgドラグ環境では構造的に厳しい。比較対象としては外しました(ハイパーワイヤーはスプリットリングとしては優秀で、私もキハダ・ヒラマサ用途で使っています)。
組み合わせ — ヴァンフック OR-H #8とスリーブ圧着
私の組み方は、リーダーをソウルズ7号にスリーブ圧着、ソウルズの反対側のリングにヴァンフック オフショアリング・ヘビー #8、その先にルアー、という順序です。
| ① | ② | ③ | ④ | ⑤ |
|---|---|---|---|---|
| リーダー | スリーブ | スイベル | スプリットリング | ルアー |
| バリバス SMP ナイロン 320LB |
オーナー極厚 1.9mm(4N相当) |
ソウルズ BB パワーマックス 7号(616LB) |
ヴァンフック OR-H #8(360LB) |
プラグ/ ポッパー等 |
リーダー側はバリバス アバニ ショックリーダー SMP ナイロン320LBをスイベルのリングに通して折り返し、オーナー極厚パワースリーブ1.9mm(4N相当)で3箇所カシメています。300lbを超えるリーダーはノットが現実的でなくなる領域で、結束方式の詳細はリーダー結束スリーブの記事を参照してください。ソウルズ7号のリングは、折り返したリーダーがスリーブごと通る内径があり、ここで詰まりません。
スプリットリングはヴァンフック OR-H #8(二重部360LB)。素材はヴァンフック独自の「ハーキュリー」で、繰り返しのルアーチェンジでも開きグセがつきにくい設計です(ヴァンフック公式)。ソウルズ7号より弱い#8を選ぶ理由は、ファイトで先に飛ぶのをスプリットリング側にしたいからです。スイベルが先に壊れるとリーダーが回って絡まり、後処理が大変になる。スプリットリングが先なら、最悪ルアーを失うだけで済みます。
佐藤偉知郎氏(いちろうさん)完全監修
ソウルズの製品ページや販売店ページに、「佐藤偉知郎完全監修」という表記が並んでいます(バスメイト商品ページ)。
佐藤氏自身が「家で事前にリギングしたシステムがロッドガイドを通る」サイズ感が必要だ、とインタビューではっきり語っています(YUP Fishing)。製品の「リング径を太く、全体シルエットを小さく」という作りと一致していて、後付けの言葉ではなく設計の出発点にこの考えがあったということだと思います。
この記事のタックル
| スイベル: ソウルズ BBパワーマックススイベル 7号(616LB/280kg) | Amazon | 楽天 |
| スプリットリング: ヴァンフック オフショアリング・ヘビー OR-H #8(360LB) | Amazon | 楽天 |
| リーダー: バリバス アバニ ショックリーダー SMP ナイロン 320LB | Amazon | 楽天 |
| スリーブ: オーナー極厚パワースリーブ 1.9mm(4N相当) | Amazon | 楽天 |

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